柏を探索! まちかどレポーター!
絵本を通して、人とつながり、心や視野が広がる本屋さん
2012/03/25
鈴木さん夫妻が営む「ブックススズキ」(柏市松葉町)は、地域で30年近く親しまれてきた書店です。
2009年にリニューアルして古書絵本専門店になりました。
広々とした店内には、鈴木さんが厳選なさった絵本が並んでいます
お店に入ると、まず目に入るのが、木で作られた大きな車(おひさま号)と遊び小屋。
また、大型の木製パズルなどもあり、子どもたちは自由に遊びながら、絵本を選ぶことが出来ます。
子どもたちが夢中になって遊ぶ様子が目に浮かぶようです
本の内容を紹介する手書きのPOPも好評です
「このお店は、図書館や一般の本屋さんとは違い、
声を出したり、動き回るのも自由です。
子どもは自分たちで工夫して遊び、
スタッフがそれを見守ります。
家庭の延長で、親子がリラックスできる場所になればいいなと思っています」
と鈴木千里さん。
一般書店から古書絵本専門店に変更したのは、
社会のめまぐるしい変化の中でも、子どもたちが絵本を通して
「豊かな心」「自分で考える力」などを身に着けてほしいという思いがあったからなのだそうです。
「本は視野を広げてくれます。
どんな子にとっても、心に響く一冊が必ず見つかるお店でありたいと思っています」
と鈴木さんは語ってくださいました。
古書なので、定価より安く購入することができます
また、ブックススズキでは、
大人向けの読み聞かせ「楽々会」も定期的に開催しています。
いつもは「読んであげる側」のお母さん・お父さん達が、
「読んでもらう側」になることで、絵本の素晴らしさを改めて実感してほしいと、鈴木さんは願っています。
(※「楽々会」の開催日程については、店頭・電話・ブログにてご確認ください。)
ブックススズキの特徴は、良質の絵本に出会えるほか、
子育て世代をはじめ、様々な人たちが「話にくる」ことにもあります。
幼い頃、お店に来ていた子たちが、中学生や社会人になってから、立ち寄ることもあるとか。
「そういう時は、大体落ち込んでいる時なの。悩みなどをたくさん話していく子もいるし、なかなか話を切り出せない子には、本を選んで渡して、私はちょっと席を外してね。しばらく経って、その子の所に戻ると、本を読みながら泣いていたこともあったのよ」
店内の本は、すべて消毒済み。小さいお子さんが手に取っても安心です
人との出会いとコミュニケーションを大切になさっている鈴木さんだからこそ、
そのように「話をする」ためにお店に来る方々も多いのでしょう。
「この場所に来ると、ほっとします」
「鈴木さんとお話する度に心に残りました」
と、あるお母さんから言われた言葉も嬉しかった、と鈴木さんは笑顔で語ってくださいました。
東日本大震災の後、ブックススズキでは、福岡百子さんを代表とする支援活動に協力しています。
被災地の中でも、支援の手が届かない仮設住宅などに、必要な物資を直接送る活動です。
これまでにも、近所の松葉中学校の先生の呼びかけで、
生徒・職員・保護者の皆さんが、心のこもったメッセージと共に、
9箱の物資を送るなど、たくさんの方々が協力してくださったそうです。
現在も引き続き支援活動を行っているので、
詳細については、店頭または電話・FAXでお問い合わせください。
※支援活動について書かれたお店のブログ記事は、こちらです→
「東日本大震災から一年。平凡な暮らしの訪れを願って・・・」 「振り返ってみると、幼稚園教諭時代と本屋と子育ての経験が、
今の自分につながっているような気がします」
と語る鈴木さんには、人の心を解きほぐす力があるような印象を受けました。
絵本を通して、人とつながり、心や視野が広がる「ブックススズキ」は、
何度も訪れたくなる本屋さんです。
古書絵本専門店ブックススズキ【住所】 柏市松葉町5-15-13
【アクセス】 JR北柏駅またはTX柏の葉キャンパス駅からバスで約10分。
バス停「松葉町五丁目」下車すぐ。
【TEL / FAX】 04-7132-5870
【HP】
http://ameblo.jp/books-suzuki/【営業時間】10:00~18:30(夏は19:00頃まで)
【定休日】年中無休(正月3日間は休みます)
★5/13(日)に開催される軒先ブックマーケット「本まっち柏」に、
ブックススズキも出店する予定です