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「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ」

―科学コミュニケーションで地域活性化を目指す

2012/07/05

柏市柏の葉には、東京大学柏キャンパス・千葉大学環境健康フィールド科学センター・東葛テクノプラザ・東大柏ベンチャープラザなど、
科学に関連した研究・教育施設が集まっています。
柏の葉キャンパス駅
柏の葉キャンパス駅
そうした環境の中で、2010年、東京大学柏キャンパスの大学院生が中心となり、
科学コミュニケーションで地域活性化を目指す
「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(KSEL)」の活動が始まりました。
「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ」は、2年間で様々なイベントを行ってきました。
サイエンスカフェ(柏の葉高校との共同企画)、子ども科学教室(さわやかちば県民プラザ)、
金環日食特別講義(柏の葉小学校)などの他、
定期的に「Select Book Cafe “だんらん”」も開催しています。
パークシティ柏の葉キャンパス二番街の共有施設「コレクティブハウス」。<br>KSELの事務所もこちらにあります。
パークシティ柏の葉キャンパス二番街の共有施設「コレクティブハウス」。
KSELの事務所もこちらにあります。
「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ」は、2年間で様々なイベントを行ってきました。
サイエンスカフェ(柏の葉高校との共同企画)、子ども科学教室(さわやかちば県民プラザ)、
金環日食特別講義(柏の葉小学校)などの他、
定期的に「Select Book Cafe “だんらん”」も開催しています。

「Select Book Cafe “だんらん”」とは、
科学に関する1冊の本をテーマに、KSELメンバーが講演し、
その後、参加者同士がお茶やお菓子を手に、気軽な雰囲気で語り合う場です。

今までに4回開催されてきた「だんらん」の内容は下記の通りです。

●第1回目:2011年5月21日
テーマ「“わかる”ことは“かわる”こと」
・紹介した本:『「わかる」ことは「かわる」こと』
(佐治晴夫・養老孟司、河出書房新社、2004/12)

●第2回目:2011年7月29日
テーマ「未来の交通と街とIT」
・紹介した本:『生活交通再生ー住みつづけるための“元気な足”を確保する』
(土居靖範、自治体研究社 、2008/11)

●第3回:2011年10月1日
テーマ「地球外生命はいるのか?!」
・紹介した本 :『長沼さん、エイリアンって地球にもいるんですか。脱「知的」生命探査のすすめ』
(長沼毅 他 著、NTT出版、2009/07)

●第4回:2012年4月21日 
テーマ「春のジオサイクリング」
・紹介した本:『地形図の読み方・歩き方― 標高0メ-トルから山岳まで』
(渡辺一夫、誠文堂新光社、2010/05)

※「だんらん」初の屋外企画。
柏の葉キャンパス駅周辺をサイクリングしながら、地形学や地質学について学びました。
そして、第5回目の「だんらん」が、
6月30日に、パークシティ柏の葉キャンパス二番街のコレクティブハウスにて開催されました。
今回のテーマは「夢を叶える道具『科学』 ~地球外生命探しを例に~」。

KSELスタッフ5名、参加者5名の合計10名が集まり、まずは自己紹介。

人間の脳の研究をしている大学院生、
子ども向けの食育活動を行っている方、
地域の人たちと一緒に、子どもの体験学習の場を作る活動をなさっている方、
都内の大学院で、現代文芸論の勉強をしている中国の留学生など、
自己紹介を聞いているだけでも、興味を引かれます。
そして、KSEL代表の羽村太雅さんと副代表の仲村祐哉さんによる
「地球外生命体はいるのか」の講義がスタート。

羽村さんは、東京大学大学院の博士課程で、生命の起源についての研究をしています。
東京大学大学院の修士課程を修了した仲村さんは、地理学・地質学を専攻していました。


地球における生命誕生の話や、火星の地形から生命の痕跡を探る話など、
面白い話を聞くことができ、
参加者からは、「子どもたちにも聞かせたい」という声があがりました。
今回紹介された本『日本人のための科学論』(毛利衛、PHP研究所、2010/12)
今回紹介された本『日本人のための科学論』(毛利衛、PHP研究所、2010/12)
左が羽村さん、右が仲村さんです
左が羽村さん、右が仲村さんです
「夢は、手のひらの上に宇宙人を乗せること」という羽村さんは、
「科学には夢を叶える力があります」と、力強く語ります。

「科学の知識を持つことで、他人に判断を委ねることなく、自分で判断できるようにもなります」と仲村さん。
そのことに関連して、
参加者の一人、中国からの留学生が、自らの体験を話し始めました。

昨年の東日本大震災によって、中国では「東京には今後10年間は住めない」など
様々な情報が飛び交い、家族・友人たちから、日本に行くことを止められたそうです。

しかし、日本に行くことを諦めきれなかった彼女は、
インターネットで、都内の大学病院の放射線科の医師の見解や、
世界保健機関(WHO)の放射線に関する記事を調べて翻訳し、
家族や友人に配って説得したとのこと。

「自分の判断の根拠として、科学の知識は欠かせません」
という彼女の言葉には、説得力があります。
講義の後の交流会も、和やかな雰囲気の中で行われました。
「だんらん」は今回で5回目ですが、リピーターも増え、
地域の交流の場となりつつあるのがわかります。
つい先日、閣議決定された「2012年版科学技術白書」の中で、
東日本大震災をきっかけに、科学者・技術者に対する国民の信頼感が急激に低下したというニュースが報じられました。
(※1)

原発事故や、巨大津波の予想ができなかったことが、
信頼度が低下した背景にあると「科学技術白書」は指摘しています。

それは、一般の人たちの「科学技術」に対する意識の変化を示しているのでしょう。

震災をきっかけに、「科学技術」は、専門家だけのものではなく、 
私たちの生活に密接しているものだと実感した人が、増えているのかもしれません。

そのように、科学への関心が高まっている中、
子どもから大人まで「科学技術」に親しむ機会を創出している
「柏の葉サイエンスエデュケーションラボ」の活動が、
今後ますます広がっていくことを期待したいと思っています。
KSELスタッフの皆さん
KSELスタッフの皆さん

※1 「科学者への信頼度、震災後下がる 科学技術白書」(朝日新聞 2012年6月21日)

柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(KSEL)のホームページ

プロフィール:柏木じゅん子

柏に15年以上在住しているライターです。

今まで、柏市内の商店街や市役所関連の記事を書く中で、
柏の素敵なお店や人たちに出会ってきました。

「まいぷれ柏」でも、柏の魅力をお伝えしていきたいと思います。

ブログ:http://ameblo.jp/oak-archives/