ふるさと納税で日本を元気に!~柏市~
手仕事でしか手に入らないおしゃれな小物から和モダンなインテリアパネルまで。芸術ともいえる作品も!
加飾紙の逸品【金よごし 浅葱(あさぎ)】
凹凸のある揉み紙に刷毛引きのインテリアパネルです。金粉を練った金色と墨の陰影が作るデザインは同じものができない手仕事ならではの趣です。
加飾紙(かしょくし)という言葉をご存知ですか? 私は今回初めて知りました。紙に飾りを加える、文字を見て頭に浮かんだのは子供の頃好きで集めていた千代紙でした。千代紙という言葉も若い方には馴染みがないかもしれませんね。以前はどこの家にもあった襖を思い浮かべてください。襖紙には色々な柄や飾りが施されていました。昔は住む人のこだわりで注文される襖紙を職人がからかみ等に描いたり、金箔や銀箔で飾ったりしていたということです。高度成長期の頃から家がどんどん新築されていく中、職人の技を求めるより早く安く手に入る襖が一般的になってきたのでしょう。機械やプリンターがどんどん進化した結果手仕事による需要も減っていくのです。
湯島アートさんの創業者は清さんの祖父になります。明治30年湯島にて金箔を扱う砂子屋として商売をしていました。日本橋の和紙問屋さんの下職として、このころから加飾の仕事をしていたんですね。
その和紙も技術の進歩で大きな紙が作られるようになり、砂子屋さんから襖や壁紙などを扱うお店に変わっていったのが2代目お父さんの時代です。襖紙が飛ぶように売れ、手加工で間に合わず湯島アートさんでも機械化により作業することが増えていった時代でした。昭和46年に法人化して柏市に作業所を完成させました。
3代目の清さんは伝統工芸士として、機械化された加飾の世界を敢えて後ろ向きに歩き始めることを決意しました。祖父から父へ、そして父から自分へ受け継がれた加飾の手仕事の技を生かす道を選びました。
機械生産から工芸品としての手仕事へ、勇気ある回帰を始めたところです。
湯島アート3代目の一色清(いっしき きよし)さん。
金箔を小さく切っていくのも手作業。
自分の息で飛んでしまう繊細な金箔を根気よく切っていきます。
こまかい網目から落ちる銀箔。網目の大きさによって通過する砂子の粗さが変わります。
こんな美しい紙ができます!
細かく切っていった金箔や銀箔は一枚づつ手で貼っていくのです。
こうしてできた紙から小物やインテリアパネルなどが作られます。
■ 金箔 砂子
紙に膠(にかわ)を引き、紙が水を含んでいる間に切箔(金箔を細かく切ったもの)や野毛(金箔を細く切ったもの)砂子(金箔を粉状に細かくしたもの)などを振り蒔く加飾技法。平安時代の絵巻物や料紙などに頻繁に見られる技法です。箔にはさまざまな色や素材があり、輝きも異なるため楽しみ方に幅があります。
■からかみ木版
版木の上に篩(ふるい)という道具を使い、雲母や膠でといた絵の具を振り蒔き、紙をそっと乗せ手のひらで撫でて柄を写し取る技法。光と陰翳により変化する図案のきらめきや、転写された絵の具の偶然の表情が魅力的。
■刷毛引(はけびき)
さまざまな刷毛を用いて金銀泥や顔料を引き染めする。はけの使い方動かし方により独特な風合いを表現。用途によって櫛状に間引いたり、使い古しの擦りきれた刷毛を使ったりして特徴を出す。単純に見える作業だが、「霞」などは職人の熟練度によって柔らかさの表現が決まる。
■墨描
職人による墨描は、手加工でおこなっている。一発勝負の緊張感がある中で、力強い筆跡や、筆致をつくりあげるのは、大胆さと正確さが求められる。
■櫛引
顔料を紙にかぶせ、櫛目のついた道具でこすり取ることで柔らかな濃淡が生まれる技法。櫛の道具や職人の手技によってさまざまな線が出来上がる。
■墨流し
墨流しの技法は、平安時代からあり1000年以上の歴史を持つ技法と言われている。水面に墨汁または顔料を落とし、その波紋の模様を紙や布に写し取る染め技法の事を言う。水の成分、室温、塵埃、顔料、紙など、多くの要素が微妙な影響を及ぼすので、同じものを作る事の出来ない偶然性のより強い加飾技法。この偶然性が墨流しの魅力とも言える。
■その他
【泥引き】【家紋箔押し】【型捺染・シルクスクリーン】などの技法もあるがここでは割愛させていただきます。
湯島アートで扱うものはインテリア関係の物ばかりではないのです。
どこか心惹かれる「和」の小物が色々あります。
そっと匂い香を忍ばせてさりげなく装う「つるしの香」、粋な江戸の日常を連想させるネーミングで作られたお札入れもユニークです。
玄関やお部屋にそっとつるしてお客様へのおもてなしの心配り。
バックにチャームのようにつけてもさりげない香りのおしゃれ!
香袋が別に付いていますのでご自分で装着してお使いください。
こんな小さな小物にもちゃんと加飾の技が生きています。
四季のお札入れ、四季を色で表現しました。
上左:菖蒲、上右:朽葉
下左:猫柳、下右:紅葉
お札やチケットなどの保管にも!
便利になった世の中、色々なことがスピードをあげて過ぎてゆく日々、物はたくさん産み出されて溢れんばかり。そんな時代に生きているからでしょうか、こつこつとひたむきに物を作る姿に心惹かれるのは私だけではないでしょう。この返礼品を手にされたら、ぜひそんなゆったりと流れる、積み上げられていく「時間」にも思いを馳せてみていただきたいと思います。
【提供:有限会社湯島アート柏工場】
千葉県柏市豊四季945-553
TEL. 04-7144-3136
【柏市ふるさと納税に関するお問い合わせ先】
柏市ふるさと寄附金事務局
TEL. 050-3786-7557
FAX. 050-3488-0889
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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